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ほっとけやん27

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~地域とともに生きる~
わかやま新報2009年8月6日掲載

「うどんやぁ笑福」 自慢のうどんと仲間たち
くろしお作業所分場 橋本 雅子

 うどんづくりのきっかけは、4年前に施設の仲間たちの旅行で行った香川県さぬきうどん学校で、手打ちうどんの製麺を体験したことです。そして、仲間たちとおいしいうどんづくりを目指し紆余曲折、右往左往しながら、今の「うどんやぁ笑福」につながりました。
 障害者自立支援法の屈しない作業所運営と仲間たちの工賃アップを目指して3年前、うどん学校で学んだ虎の巻を片手に文字どおりの手打ちうどんづくりが始めました。「うどんようでうどんでない、それを何かと尋ねたら」、「昔懐かしい すいとん!」と言われることもありました。一年の試行錯誤の結果、消費者のニーズ応える麺づくりは家庭の延長の手打ちうどんでは限界があり、手打ちうどん専用の製麺機を導入しました。これにより、うどんの品質を保つことができるようになり、販路の拡大にもつながり、少しずつ麺づくりに自信がもてるようになりました。
 そんなとき、仲間と一緒に作った製品を置いてもらえる店があったらいいなー。仲間と一緒に働ける店があればいいなー。と思っていた私に、うどんの店の話がありました。次の展開が見えた自分が、とても嬉しかったです。開店するあたり、ど素人の私が一週間の修行に出ました。製麺機の業者が行うセミナー(うどん学校)では、麺づくりから始まり、だしづくり、てんぷらの揚げ方、お店をもつ基本プロセスなどを詰め込みました。うどんの本場香川での修行は、主婦暦何十年の経験と開店への夢に後押しされて多くのことを学びあっという間に終えました。セミナーでのだしづくりを基本とし、笑福オリジナルのだしづくりに職員の味見を繰り返しながら自慢のだしが完成しました。
 そして、開店して2年半経ちました。仲間たちは当初と違って余裕の表情もみられてきました。11時になると、接客担当のメンバーが「のれんだしまーす。」と言って店が開きます。その一言で、店の空気に緊張感が流れます。麺ゆがき担当のメンバーは、大きな声を出すのが苦手でしたが、「いらっしゃいませ」と、今は声も出るようになり、簡単なオーダーであれば作ってもくれています。
 接客担当のメンバーが休みの時は、お客さんから「どうしたん?」「カゼひいたん?」と、聞かれます。特に彼女「看板娘」のメンバーが休むと、笑い声がなく、店の空気は重たくなります。ほとんどのお客さんは、常連さんで、「ありがとう、ご馳走様」と言ってもらい反対に、恐縮してしまいます。 「笑福」にとってメンバーはなくてならない存在になっています。
 ちょっとCMですが、「笑福」のかけつゆは、卵と相性が良く、卵ととろろ昆布が入ったおぼろうどん、ふわふわ卵の卵とじうどんは喜んでいただいています。また、6種類の野菜の入ったかき揚げは、5センチほどある厚みの円柱でびっくりされます。中身の具のたまねぎは、くろしお作業所のエコファーマーの自家製野菜です。
 私たちが真心こめて作った、さぬきうどんの打ちたて、湯がきたてをどうぞご賞味下さい。

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