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~地域とともに生きる~
わかやま新報2009年11月5日掲載

「障害者自立支援法和歌山訴訟」
障害者自立支援法訴訟の勝利をめざす和歌山の会    加藤 直人

 先の9月の総選挙後、新政権は障害者自立支援方は廃止、「応益負担」も撤回すると明言しました。障害当事者の全国的は運動によってこの法の成立過程も内容も「自立」を阻害するものであることが明白になったのではないでしょうか。3年前、この法律は障害をもつ人が地域で生活していくために利用する福祉サービスや作業所で働く人に、「応益負担」という利用負担を課しました。つまり福祉を利用した分だけ費用を払えというものです。
 この制度に対して障害当事者、関係者は行政への抗議に重ねて、司法に闘いの場を求めました。「障害者自立支援法は憲法違反だ」。この声は全国で上がり昨年10月から三度の一斉訴訟の結果、現在全国14の地方裁判所で訴訟が起き原告数70人に達しています。
 その原告の一人、和歌山市の大谷真之さんは重度の全身性障害をもちながら一人暮らしをしています。一人暮らしなので着替え、入浴、食事、排泄、車椅子への移乗、掃除、洗濯など生活支援などです。大谷さんの福祉サービス利用料負担は軽減措置を受けても応益負担によって毎月9300円になります。法施行前の倍以上になりました。重ねてヘルパーを受ける時間数が減らされました。
 争点は、障害者が生きるために欠かせない支援を受けることを「益」として、それに応じて利用料を求める応益負担制度が憲法13条(個人の尊厳)14条(平等権)25条(生存権)障害者権利条約に違反するとした点です。
 和歌山では唯一の原告大谷さんを支えようと6月に「勝利をめざす和歌山の会」が県共同作業所連絡会や和歌山高齢者生活共同組合、自立生活応援センターを中心に結成され弁論の傍聴に詰め掛け、裁判の情報を発言しています。大谷さんは「自分ひとりの問題ではなく、障害を持つみんなの問題だ。これからが本当の闘いだ。一緒にがんばりたい」。和歌山弁護団も「裁判はどれだけの人が関心を持ってみているかが勝敗を分ける。大勢の傍聴人に我々も励まされている」と語っています。
 この裁判の行方は、これからの障害者福祉のありようを決定付けることになるのでしょう。障害者自立支援法を廃止して、障害者自身の声を基本にして作られる障害者総合福祉法によってどのような未来を描くのかを期待したいものです。

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