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~地域とともに生きる~
わかやま新報2007年10月6日掲載

「ふれあい登山(障害者登山)」麦の郷理事長 田中秀樹

 たつのこ共同作業所(麦の郷の前身)の時代に見られるように、障害をもつ人にとって働くことや地域で生活する、社会に参加するということは閉ざされている感がありました。
 1981年は障害者の「完全参加と平等」をスローガンに国際障害者年が始まる年でした。国連は「障害者の人権宣言」を1975年12月9日に採択し、遅れている障害者の社会参加をすすめる行動が1980年に国連で採択され世界的に展開されることになったのです。
 日本でも国をあげて政府、民間団体での国際障害者年の取り組みが進められ、障害者問題の理解やさまざまな施策が進みました。
 障害をもつ人の登山への関心も高まり、車椅子や全盲の人たちの登山の様子が報道されるようになってきました。そうした中で、和歌山県勤労者山岳連盟から麦の郷や障害者団体へ「障害者登山」開催の呼びかけがありました。実行委員会が立ち上がり第1回障害者登山の開催につながりました。
 第1回は「和泉かつらぎ山」。参加者や介助ボランティアの募集、送迎や交流会の準備などがすすめられ、当日は300人をこえる規模になり初めての登山の楽しさを味わいました。
 その後この障害者登山は有田・田辺地域でも開催され、これまで登山を経験したことのない障害をもつ人が参加することになりました。障害をもつ人が社会で普通の生活をおくることのできる機会を増やすには道路や施設、交通機関などのハード面での環境整備や、文化やスポーツに触れ、社会教育や生涯学習に参加できるソフト面での環境整備も必要です。
 「障害者を排除する社会は弱くて脆い(もろい)」といわれます。国際障害者年10年行動計画の中で、障害者を社会から排除するのではなく社会の一員として認め、社会参加の機会が増えてきました。しかし、まだまだ障害をもつ人など、支援を必要とする人たちを含めた地域社会となるためにも、もっとさまざまな取り組みが必要でしょう。
 今年の第23回ふれあい登山は10月28日紀の川市貴志川町の百合山で開催されます。問い合わせは和歌山県勤労者山岳連盟(℡073・425・8870)

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