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~地域とともに生きる~
わかやま新報2012年10月4日掲載

「カーメンテナンス工房」創業しました
けいじん舍 伊藤 薫

 ことし6月12日、一麦会(麦の郷)けいじん舍の一員として、和歌山市岩橋に「カーメンテナンス工房」を開所しました。たぶん日本で初めての「自動車整備を専門に扱う」作業形態の就労支援事業所です。
 場所は麦の郷本部の南約300メートルの「むぎわらぼうし」(旧スーパーみちや)です。
 工房は、利用者が自立した生活を営むための就業の場として発案されました。利用者の職業選択の幅を広げ、「仕事」としての誇りをもって取り組め、ここでの収入だけで、または保険や年金との組み合わせで生活資金がまかなえるようにとの思いから、A型事業所として申請し、最低賃金以上を保証しています。働きやすいよう利用者の状態に応じての柔軟な就業日、就業時間の設定ができるようにもしています。
 ここで行う作業の柱は3つ。「洗車・清掃」「予防点検」と「自動車整備」です。「洗車・清掃」は街の洗車機では洗えない場所や、落とせない頑固な汚れも落とすために、各種の専用クリーナーと専用スポンジを使い、通常で撥水処理をし、ポリマーのコーティングも行います。
 車内清掃でも、強力な掃除機でシート、カーぺット、フロアのごみを取り、専用クリーナーを使ってシートやダッシュボード、ドアの内張りなど車内隅々まで汚れを落とし、汚れやばい菌の付着を防止するコーティングも行います。
 「予防点検」は国土交通省と、日整連(日本自動車整備振興会連合会)の薦める「日常点検項目」に、工房独自の工夫を加えたものです。「予防点検」を定期的に行うことにより、その車の現在の状態を正しく知ることができ、それにより発見された不具合の多くは、その場で「工房」がすみやかに正常にもどします。
 ただ、ブレーキ等の重要箇所で、特別な装置や習熟した技能が必要な不具合については、専門工場に詳しい点検や修理をお願いすることにしています。
 幸いに工房の近くで、事業を理解して好意的に強力してくださる工場様が見つかりました。整備内容の確実性、安全性をより高め、工房だけでは成し得ない「完結した自動車整備」を手がけることができるようになりました。
 そしてそれらの作業の多くを出張して行えるようにしたことも特徴です。
 対象の自動車がいつも駐車しているその場所で多くの作業を行えるように、装備、工具、作業方法を工夫しました。
 こうすることで、支援の意味からだけでなく、利便性高く総合的な経済的メリットの高い「カーメンテナンス工房」との委託契約を利用していただける方が増えていき、いまだ認定されていない障害に悩んでおられる方も含めて、一般的な就業に不安を持つ多くの方の働く場の一つとなるよう、今後も努力していきます。

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