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~地域とともに生きる~
わかやま新報2015年5月14日掲載

カフェムリーノ(mulino)をオープンしました!

ソーシャルファームもぎたて
mulinoマネージャー 立畑 千賀子

 道の両脇に木々や季節の果実が茂り、丘陵地のようなアップダウンが続く、岩出市から橋本市方面に走る広域農道。この道沿いの産直マーケット「ふうの丘」に(社福)一麦会 ソーシャルファームもぎたて(紀の川市平野927)が4月23日、カフェmulino(ムリーノ)をオープンしました。
 平成26年に同所に開所したソーシャルファームもぎたて(以下もぎたて)。事業所名にあるファームは農園のファームではなくfirmで企業という意味。ソーシャルファームとは、社会的企業を指しています。障害者雇用拡大だけにとどまらず、社会的課題を社会的弱者が解決し、広く社会的に必要とされる力でありたいと考えています。
 紀ノ川農協が運営する直売所ファーマーズマーケット・紀ノ川「ふうの丘」は根強いファンに支えられながらも、顧客や生産農家の高齢化などで、新たな層の顧客開拓や、若者が魅力を見いだせる農業の活性化などの必要に迫られてきました。
 ジャムやピール作りなど農産加工や援農などで同市の農業と関わってきたもぎたてが、紀ノ川農協とともに新たな形態のカフェ運営に乗り出し、できたのがmulinoです。Mulinoはイタリア語で風車を意味し、障害者とその家族、生産農家など、当店に関わる多くの人々の思いを風にして力を生めるようにと名付けました。
 カフェ計画の発案からスタートまでがかなり短期間だったこともあり、自分たちで作れるところはもぎたてのスタッフを動員して作業をしました。味わいのある青灰色と黄色の壁は、面によって塗り方が違います。細かな模様のように見える部分、豪快に塗られた部分、それぞれに皆の思いが刻まれたようで気に入っています。
 店づくりではハイセンスにつくりあげたいと考えました。顧客づくりの訴求力となる他、働く環境としても魅力的であることを意識しました。スタッフの多くはそれぞれの障害を持っています。誰もが仕事を通して社会とつながるということは基本的なことで、それ以上に、心が華やぐような空間で仕事をすることがその人の人生を輝かせるならばうれしいと思います。
 「農園カレー」「農園ピザ」「果樹園パフェ」そんなメニューが多いmulinoの強みは、食材が育つ畑、生産者の顔、が見えること。たっぷりの野菜を世界の多国籍風アレンジで提供していきます。一番よく効いているスパイスは窓から見える美しい景色かもしれません。

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