ほっとけやん 第3話
わかやま新報2007年8月4日掲載
「麦の郷みんなでおどり隊!!」「かまえ~!!」
♪どっこい どっこい ♪どっこいしょ♪
やっちゃれ やっちゃれ やっちゃれや♪
金曜日、6時30分過ぎになると、和歌山市のふれ愛センターの一室から鳴子の音と共に元気な声が響きわたります。”麦の郷みんなでおどり隊”の練習です。
メンバーは、障害のある仲間や麦の郷のスタッフたちで編成されています。障害のある人の中には、麦の郷以外の作業所に通所している人もいます。6歳のマオちゃんから60歳と幅広く、現在40数人が練習しています。親子、夫婦、3世代で踊っている人もいます。
ある日の練習風景です。「みんなの前で体操してくれている人は?」「はあい。わたしがします!」と準備体操。きょうは新しい踊りの練習です。「緊張!」と、高等部3年のあゆみさんの”言葉”
あっ、音楽が聞こえてきました。「かまえて!」紀伊コスモス養護学校の吉井則子先生についてみんなが踊ります。とにかく初めて踊るので間違ってしまっていますが、そんなの平気です。次に踊るのは「麦の郷と地域の花見交流会」の曲。何度も踊っているので間違いは許されません。なんて、スタッフやお母さんたちは間違ってばかりですがね…。
”麦の郷みんなでおどり隊”は平成17年6月に「よさこい祭り」に参加したい人で結成されました。当時は15人ほどでした。今は口こみでどんどん増えています。仲間たちは踊りを通して、文化を感じ、働く場や学校とは違う友達、集団と出会っています。私たちスタッフは皆の笑顔に元気をもらい、勇気づけられ、ホッとします。
「障害のある人も、ない人も、子どもも、大人もみんなで踊ろう!」。ことしも19日。第4回「おどるんや紀州よさこい祭り」でオリジナルの地方車(音響機器をのせた車)を戦闘に暑い夏の夜にはじけます。
踊っているときの自信に満ちた笑顔は最高ですよ!