ほっとけやん 第38話

わかやま新報2010年7月1日掲載

「笑顔でふれあい」 みんなの家 西和佐

えがおネットリーダー 中西 教子

近ごろ「生涯現役」や「アクティブシニア(元気な老人)」などの言葉を耳にする機会がよくあります。健康で生きがいのある生活をするには、仲間との交わり、つまり「人と会う」ことが望ましいといわれています。人や社会との交わりを持ち続けることが、寝たきりにならない秘訣かもしれません。住み慣れた街や地域で、誰もが明るく豊かに暮らせるよりよい地域づくりを目ざすことが大切です。 さて、そこで社会福祉法人一麦会の麦の郷が、築80年の古民家を高齢者の集える場所に改修して「みんなの家西和佐」を和歌山市岩橋に5年前にスタートさせました。
麦の郷の「ほっとけやん」精神を軸とし「みんなの家」を一新しようとのことで、健康生きがいづくりアドバイザー(健康・生きがい開発財団認定)の資格を迎え、帰るときも笑顔で見送り、常に笑の絶えない居場所づくりにと心掛けてスタートしました。
一人暮らしや、中間独居の高齢者をひきこもりがちにしないように、「病は気から」とか「笑う門に福来る」ということわざがありますが、笑は脳の活性化や免疫力を高めるにもつながります。ヨーガ健康体操、サクソホン生演奏や、カラオケ、手芸、映画鑑賞などなど。好きなことをみんなで楽しんでいます。
「籐(とう)のかごの手芸」には、午前中だけでなく、「家に帰ってお昼を食べてからまた来てもいい?」と熱心に挑戦です。午後からの参加の人数がまた増えていました。籐を編む手も忙しいですが、おしゃべりもにぎやかでした。作成途中のかごをみんなで大事そうに抱えて帰りました。自分の作品の完成を思って笑顔も輝いていました。何かに挑戦するということはこんなにも目が輝いて、いいことですね。笑えて楽しい気楽な集まりに皆さんが足を運んでくださっています。いろいろあ話にも花が咲き、時間がたつのも忘れるほどです。私たちメンバーの方が、参加者の皆さんから、いろいろと教えてもらったりして喜んでいます。
「アクティブシニア」を目指し、地域の人たちが楽しみを持ち、集いふれあい、生きがいが持てる共生生活の実現のために、頑張って役割を担っていきたいと思います。何月は「七夕まつり」や「夏まつり」など、楽しむ予定を考えています。皆さんが気軽に「みんなの家」に「こころのふるさと」として足を運び、素敵な笑顔の花を大きく咲かせられるように願っています。