ほっとけやん 第113話

わかやま新報2016年10月6日掲載

サークルつくんこの活動

和歌山市精神障害者回復者クラブ サークルつくんこ事務局員 硲 一起

サークルつくんこは「ひとりぼっちをなくそう」を合言葉に誕生した。誕生した時は小さい存在だったが、「麦の郷」の仲間たちの参加に伴いだんだん大きくなっていった。誕生してから30年ぐらいたつ。僕はその当時20歳そこそこで若かった。つくんこの主力メンバー井内氏の情熱によりわせいれん(和歌山県精神障害者団体連合会)も生まれた。悩みの相談に乗ったり、われわれの思いを行政にも訴えた。わせいれんでは「ピア」(仲間)という精神も重んじている。上から目線で同士に向き合うことはない。相手の存在を尊重している。こういう考えは主にアメリカで生まれ、僕たちは講師の先生を招いて学んできた。また、調理実習や食事会、カラオケなどのレクリエーションを通して、仲間同士の交流を深めている。精神障がいという病は、その家系にとって恥ずべき者とされ、日本では特に社会の表面から隠すという態度がとられてきたという悲しい歴史がある。われわれはそういう重圧と闘い、時代の変遷もあり、そういう負い目から解放されつつある。われわれ当事者は、活動の前面に出て、弱者の社会的地位の確保のための運動を続ける必要がある。

和歌山市精神障害者回復者クラブ サークルつくんこ事務局長 井内 正和

「ほっとけやん」というのは支援者側から見た言葉であり、当事者側から言えば「ほっとかんといて」というのが本音であろうが、そういうふうに言うとそれは、甘えの心に通じるという批判を受けた。しかし、これも考えようで依存的自立というふうな考え方を入れると、そうそう簡単に甘えとはいえなくなる。やっぱり、「ほっとけやん」は「ほっとけやん」で生きてくる。こういうふうに、考えてみるとわれわれ側にもピア・サポートという活動があるが、これはピア側からみた「ほっとけやん」である。ピアカウンセリング、ピアホームヘルパーなど仲間もいろいろとサポートができてくるし、それがまた、時代に沿ったやり方だともいえてくる。

ところで、サークルつくんこもたくさんのセルフヘルプ活動をしてきた。直近での活動としては3障害同じサービスを受けられるように署名活動などを行い、和歌山バスの半額乗車が可能になった。サポートミーティング、食事会、学習会、現在ではカラオケ、ミカン狩りやイチゴ狩りなども楽しんでいる。特にサポートミーティングは仲間の癒しには充分役にたったのではないか。当時会長であった硲会長の腕の見せ場だった。何かと活動したが、これからも休むことなく、活動したい。

※サークルつくんことは自助グループとして仲間が集まり話し合う場である。