ほっとけやん 第121話

わかやま新報2017年6月1日掲載

障害者就労継続支援B型事業所
「ワークショップ てとて」開所しました

和歌山高齢者生活協同組合 ワークショップ てとて 横手 香織

和歌山高齢者生活協同組合は、このたび、和歌山市里で中途障害・高次脳機能障害などの方を中心とした社会参加や働く場づくりを開始しています。山口地区の方には、ゆかりある元山口商店様をお借りし、平成29年5月1日より始動させていただくことができました。人生半ばで交通事故や病気などで障害を負うことを中途障害といい、中でも高次脳機能障害は「見えない障害」ともいわれ、診断も難しく、見た目には分からない脳損傷による記憶障害や感情のコントロールが困難になることがあるなど、周りに理解されにくい障害です。和歌山県では中途障害の方への支援・理解が大きく遅れている現状があります。事故や病気の治療後、病院から退院したものの職場や学校に戻れず行き場をなくしてしまった方、何年も支援先につながらず意欲を喪失している方が多くおられると聞きます。

現在の活動内容は受託作業を中心に行いながら、今後は「仕事づくり」にも取り組んでいきます。「ワークショップ てとて」に来られている方だけではなく、中途障害の方が社会参加できること、分かり合える仲間がいることを一人でも多くの方に知ってもらえるように、私たちにできることから一つずつ皆さまのお力をお借りしながら活動していきたいと思っています。てとて開所に向けて、たくさんの方にお会いし「ワークショップ フラット」「和歌山県高次脳機能障害支援拠点機関」、「脳外傷友の会 家族会 和らぎ」「麦の郷」など、作業所や事業所の枠を超えた支援の輪が広がっています。もっともっと大きな輪になって、必要な情報が入らないことで不安なまま毎日を過ごす方が一人でも少なくなるように、自分たちのことを自分たちで考えて声に出して伝え、仲間がつながり、分かり合い、支え合うことができる、そんな場をみんなで一緒につくっていきましょう。

和歌山高齢者生活協同組合は同じ山口地区に地域コミュニティ「ささえ愛センター」、デイサービスセンター「れくらん」、サービス付高齢者住宅「やまぐちおたっしゃ館」を2015年8月に開設しております。子どもも大人も、高齢になっても障害があっても安心して住めるまちづくりを地域の皆さまと一緒に考え、地域活動にも参加させていただく中で教えていただきながら、地域と共に歩ませていただける事業所になっていきたいので、今後ともどうかよろしくお願いいたします。

✋ ✋ ✋ 事業所の紹介 ✋ ✋ ✋

中途障害・高次脳機能障害の方を中心とした社会参加・居場所つくり
ワークショップ てとて
就労継続支援B型事業所
和歌山市里266
TEL073-461-6756
(午前8時半~午後5時半)
メールアドレス:tetote@s-co-op.or.jp
和歌山高齢者生活協同組合(柏木・横手)

※和歌山高齢者生活協同組合では、和歌山市の山口地区を中心に共生のまちづくりを始めています。高齢協が目指す共生のまちとは、子どもも大人も、高齢になっても障害があっても、みんなが安心して暮らせるまちづくりです。 人生半ば突然の事故や病気で体や脳に障害が残り人生が一変・・ まずは一歩、私たちと一緒に作業所や事業所を超えたつながり、居場所つくりをはじめませんか?

作業内容:受託作業を中心としています。個々の特性を見ながら仕事作りを行います。

送迎:可能な範囲で対応していきます。ご自身での来所が可能な方はご協力いただきますようよろしくお願いいたします。まずはご相談ください。

あなたの「これから」のこと、一緒に考えましょう。 不安な気持ち、行き場のない思いを聞かせてください。
ワークショップてとて TEL 073-461-6756