ほっとけやん 第177話

わかやま新報2021年12月30日掲載

オンライン全国大会から“元気と勇気”を!

和歌山県共同作業所連絡会(わされん) 副会長 鈴木 栄作

 去る10月29日、第44回きょうされん全国大会が2年ぶりにオンラインで開催されました。今大会は、これまでとは違い、会えない、集まることのできない中で、初めてのオンラインで全国をつなげよう!1万人以上の皆さんに参加してもらおう!という新たなチャレンジでした。結果、北海道から宮古島まで50ヵ所の拠点会場をつなぎ、全国から約1万1700人もの方が参加・視聴してくださり、大成功に終わりました。

 プログラムもオンラインの特長を生かし、拠点会場から中継で登場する列島メッセージをメインに、オープニング・利用者企画・エンディングで趣向を凝らした動画も活用し、仲間の皆さんが登場できる機会が多く、笑顔あふれる内容でした。参加者からは「元気をもらえた!」「○×クイズが楽しかった!」「つながっていることを実感した!」などの感想が寄せられました。

 和歌山からは、去年和歌山の地で開催予定だった第43回全国大会が新型コロナ感染症のまん延の影響で中止となり、披露することができなかった大会テーマソング「この街のハーモニー」を列島メッセージで届けました。また、利用者企画では和歌山をPRし、去年の開催地、岩手にバトンをつなぎました。大会準備を進めていた矢先にコロナ禍での中止は悔しい思いをしましたが、今回の大会でオンラインとはいえ全国の仲間たちとつながる!ことができ、元気と勇気が湧いてきました。いつの日か和歌山の地で再び大会ができることへの期待が膨らみました。

 コロナ禍での生活が2年近くたとうとしていますが、私たち作業所の実践にもさまざまな影響を及ぼしました。仲間たち、家族、職員も出口の見えない不安を抱えながら、常に感染症対策と向き合い、笑顔を絶やさず作業や活動に取り組んできました。こんなコロナ禍で、命や健康を守るための社会保障全体の制度が障害福祉を含み脆弱(ぜいじゃく)すぎることへの怒りや、“ピンチはチャンス!”と実践の中での創意工夫の発想の大切さなどを感じています。全国大会から得た元気と勇気を大切にしながら、実践や運動をさらに前進させていきたいです。