ほっとけやん 第183話

わかやま新報2022年6月30日掲載

「人生の完成期、輝いて生きる!」ためにがんばる高齢協

和歌山高齢者生活協同組合 専務理事 内田 嘉高

 和歌山高齢者生活協同組合(以下、高齢協)は1999年に、「人生の完成期、輝いて生きる!」をスローガンに誕生しました。開設以来、高齢者自身が助け合い精神を発揮し、自分たちに必要なさまざまな事業をつくってきました。

 和歌山県下で4000名の組合員がいます。現在、橋本市、御坊市、上富田町、白浜町、和歌山市の五つのエリアで介護福祉の事業と、仲間・居場所づくりの活動を行っています。本部は和歌山市中之島から出発。2018年から和歌山市里で丸4年過ごし、22年の春、和歌山市直川に移転しました(鳥井郵便局の2軒東隣)。きょうは高齢協活動の特徴を少しお話しさせていただきます。

 まずは「お助け隊」について。おうちの草刈りや片付けなど、昔は自分がしたけれど高齢化や独居に伴い、できなくなったと相談があります。依頼者のお困り事を、60代から80代の元気なメンバーたちがお助け隊として解決します。仕事ではなく有償の助け合い活動であり、その道のプロには及びません。しかし、業者の見積もりで途方に暮れていた方が、お助け隊で、安く楽しく解決してもらったというお声もいただきます。依頼者にとっては、メンバーとの会話で楽しい関係づくりができ、次もお願いできる(悩まなくていい)のが、お助け隊の特長ではないかと思います。

 次は、昨年から始めた「人生の旅立ち応援事業」です。一つは、自分らしい葬儀を考えたいというニーズに応え、お葬式について情報提供や相談をしながら希望に沿った「生前予約」を受け付けます(協力:公善社)。ある方には「母親が生前予約を申し込んだら安心し、うんと長生きできたんです」と喜ばれました。もう一つは、いつか訪れる人生の旅立ちに向け、気掛かりなことを解決したり、やっておけることをアドバイスし、一緒に考える終活講座の企画です。ことしは、身近な場所で少人数でも開催できる「人生の旅立ち出前講座」を検討しています。

 最後は、幅広い相談にお応えする「なんでも相談電話(無料)」です。毎週木曜日10時から15時まで専任者を置いています。

 これらの活動の担い手の多くはボランティア精神を持った高齢のメンバーたちです。高齢協の理念に賛同し、自分の人生を一層輝いたものにするため、できることから頑張っています。どなたも出資金1000円で組合員になることができ、上記の活動に加わることも利用することも可能です。気軽にお問い合わせください。
(TEL 488・1180)