ほっとけやん 第212話
わかやま新報2024年11月7日掲載
いこら 広がれ 集まれ みんな!
麦の郷 紀の川生活支援センター 石橋由季子
障害者基本法に定められている「障害者週間」(12月3日~9日)に合わせて、那賀圏域では2001年から障害者福祉施設・当事者・家族・地域の人たちが集まって実行委員会をつくり、障害のある人たちはもちろん、すべての人があたりまえに心豊かに生活できる地域をつくりたい!多様な生き方を認め合える社会の実現を目指して障害者権利条約の理念を大切に「障害者週間 広がれネットワーク」を毎年開催しています。
24弾となる今年も、例年欠かせない企画となっている「広がれアート」「みんなの願いを語る会」を行います。「広がれアート」は圏域内の福祉事業所から自由な発想の個性豊かな作品が展示されます。昨年は23団体が参加し、377名の来場者があり、毎年恒例のイベントとして地域に浸透しつつあり、作品を通して心のつながりが生まれていることを実感します。
「みんなの願いを語る会」は障害のある子どもを持つ親たちがつくる会で、その時に学びたいこと、みんなで語り合いたいことをテーマに決めています。今年は「学校卒業後の将来、就職の現状について」障害者就業・生活支援センターフロンティアの玉置里美さんが講師です。交流会では日頃なかなか話せない子育ての不安や困りごとを語り、思いを共感し合い、先輩保護者からのアドバイスに励まされ元気をもらう大切な場となっています。親の思いを知り、伴走することがどれほど大切なことなのか私たち支援する側にとっても多くのことを学ばせてもらえる機会でもあります。
そして、「広がれフェスタ」を開催します。粉河体育館ととんまかスクエアの2カ所を会場に、体育館ではステージ発表や体験企画を行い、とんまかスクエアではバザーや物品販売を行います。ステージ発表には地域の粉河中学校吹奏楽部や粉河高校コーラス部も出演し、当事者団体も太鼓やダンス、歌などを披露してくれます。和歌山県の障害者スポーツ協会の方々に協力を依頼し、ボッチャやフライングディスクの企画や、地域の消防署による起震車体験等もあります。
今年は誰もが住みやすい多文化共生社会の実現を目指し、地域に住む外国にルーツのある方々を長年支援している「多文化オアシス☆にほんごおしゃべり会」と共催し、粉河体育館では日本の昔ながらの遊びである羽子板や紙風船鬼ごっこ、とんまかスクエアではエジプトとシリアについて日本語でお国の紹介をする企画等も開催します。
日時は12月8日(日)12:30開場、16:15終了予定。もちろん入場無料で出入り自由。子どもから大人までどなたでも楽しんでいただけるイベントとなっています。詳細は「広がれ」のインスタにてチラシを掲載しておりますのでぜひご覧ください。多くの方々のご来場を心よりお待ちしております!
同じ地域に住む障害のある人もそうでない人も、外国の方もすべての人が共生し合って地域社会は成り立っています。この「障害者週間広がれネットワーク」の取り組みを通して、地域で生きづらさを抱えている人たちが少しでも受け入れられるような地域づくり、「個人が尊重され、だれもがあたりまえに心豊かに生きていける」社会づくりをしていけるよう、広がれの趣旨を大切にしながら、今後も取り組んでいきたいです。
広がれイベントの詳細は二次元コードからご覧ください。
