ほっとけやん 第213話
わかやま新報2024年12月5日掲載
みんなの笑顔がつながった 〜きょうされん第47回全国大会 in しが
きょうされん第47回全国大会inしが 大会事務局長 淡路 陽介
11月8日(金)・9日(土)、第47回目となる「きょうされん全国大会」が滋賀県草津市で開催されました。滋賀が生んだ「発達保障」と「障害者権利条 約」との響き合いをテーマに、全国各地から障害のある人900人を含む2500人が参加し、学びと交流を深めました。大会を支えるボランティアは600人を超え、障害のある人もない人も、みんなが一体となっての大会となりました。
今大会は、最高裁判所大法廷において「優生保護法は立法当時から憲法に違反し、国に賠償責任がある」との判決が下された直後の開催となりました。すべての被害者に謝罪と補償が届くように、また、優生思想に基づく障害者差別の根絶に向けて、早期にかつ確実な歩みを進めていかなくてはならない、その想いを大会参加者全員で確かめ合いました。
大会を通じて、1月1日に発生した「能登半島地震」、そして今回の豪雨災害に心を寄せ合いました。被災地応援企画として、石川から大会へ招待するための被災地招待募金活動・クラウドファンディングに挑戦し、多くの協力・応援を得ることができました。その甲斐あって願いが叶い、きょうされん石川支部から18人の皆さんに大会へ参加していただくことができました。大会開会式では先の見えない復旧・復興に、これからも継続した支援が欠かせないことが確認されました。能登からご参加いただいた方からは「きょうされんの結束力と努力をひしひしと感じ、自分達もこの震災に負けていられないと力をいただいて帰路につきました」と感想をいただきました。
平和や人権についても学びを深めました。何よりもロシアのウクライナ侵攻、ガザ地区で繰り返されるイスラエルによる残虐行為など、平和と人道の危機がますます深刻化していること、日本では防衛費が教育費を上回るなど、平和を脅かす政策が推し進められていることに大きな不安を感じました。「命の尊厳と平和が守られ、安心して暮らし・働くことのできる社会があるからこそ、わたしたちは日々、実践・経営・運動を各地で進めていくことができる」「平和な社会、一人ひとりの 命と人権が尊重される社会でしか、障害のある人たちの願いや要求に基づいた実践や事業は成し得ない」その想いを一つにした大会でもありました。
「創ろうみんなであたりまえの未来を~発達保障と障害者権利条約を、びわ湖の地から~」を大会テーマに深め合った「学び」と「交流」を明日からの実践と運動に生かし、それぞれの地域で「誰もが大切にされる社会」「あたりまえの未来」を創っていきましょう!
和歌山のみなさまにも物心両面にわたって多大なご協力をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
来年は「なら大会」 です。奈良でみなさんと笑顔でお会いできることを楽しみにしています!
