精神障害者支援知事に対策訴え

読売新聞2009年6月30日掲載

和歌山の社福法人

精神障害者の支援策を和歌山から全国に発信してもらおうと、和歌山市岩橋に社会福祉法人一麦会「麦の郷」は、仁坂知事を施設に招き、同会の理事や施設の利用者らが懇願した。
「麦の郷」は市民らを中心に約30年前から活動。聴覚障害者への手話通訳支援や障害者の共同作業所を運営するなどし、全国に先駆け、精神障害者の福祉工場「ソーシャルファームピネル」を設立した。
知事は「麦の郷」本部に隣接するピネルを視察。病院から受注したシーツのクリーニングなどについて、従業員から仕事内容などの説明を受けていた。
懇談会後、知事は「和歌山が誇る福祉施設の活動を全国に広めたい」と話し、「麦の郷」の利用者の寺脇弘隆さん(42)は「全国には精神障害者を支える施設がもっと必要」と訴えた。