福祉のまちづくり学ぶ

和歌山新報2010年8月5日掲載

麦の郷等視察 コスタリカの2人が研修

コスタリカで国のリハビリテーション・特殊教育審議会コーディネーターを務めるホセ・アルベルト・ブランコ・メンデスさん(40)とアナ・イザベル・ウロアさん(37)が2、3の両日、和歌山市岩橋の社会福祉法人一麦会・麦の郷と関連作業所を訪問。地域住民と連携した福祉のまちづくりについて学んだ。
2人は、「障害行政~地域づくりまつづくり」を研修目的にJICAのプロジェクトで来日したもので、市役所と県庁を表敬訪問して行政側の施策説明を受けた。
また、精神障害者が働くクリーニング工場(同市岩橋)や、知的障害者がクッキーやパン、シュークリーム、わらびもちなどを製造している「はぐるま共同作業所ラ・テール」(同市園部)を視察した。
クッキーちあられの製造現場と、豆腐製造室を見学した2人は、「販売先はどこですか」「職員の指示なしで作業しているのですか」などと質問。ほとんどをメンバー(障害者)だけで行っているとの説明に驚いたようにうなずいていた。
見学には麦の郷障害者地域リハビリテーション研究所の伊藤静美所長と麦の郷の田中秀樹理事長のほか、岩橋地区の防災ネットワークの森繁孝会長が「福祉は地域とのコミュニケーションが大事と知ってもらいたい」と同行し、2人は高齢者も含めた地域の福祉施策に興味を示していた。