障害者の暮らし考える「つばさの会」総会で訴え

わかやま新報2013年5月15日掲載

障害者のグループホームでの暮らしについて理解を深める講演会が12日、和歌山市吹上の市保健所であり、麦の郷居住福祉事業サービス管理責任者の北村悦子さん(57)が「地域で暮らす」と題して話した。
市精神障害者家族会つばさの会(岡田道子会長)の総会内で行われ、同会メンバーに一般を含め約90人が参加した。
北村さんは、具体的な施設での生活の様子や、レクリエーション内容をスライドで紹介。利用者の地域交流や、よさこいグループなどの文化活動の取り組みを話した。
グループホーム建設に関し、地元の理解を得るのに苦労したことも吐露。施設が抱える課題として、スタッフ不足が深刻で、募集しても問い合わせが少ないこと、賃貸物件新築には高額な初期投資が必要となることなどを挙げた。
また講演後には、麦の郷の伊藤静美理事が「先進的とされる麦の郷だが、天から降ってきたものは一つもない。要求、願いのある人によって、必死になって築かれたもの」と、行政などとの協働を力強く訴える場面もあった。