α化米粉販路拡大に意欲
ソーシャルファームもぎたて

わかやま新報 2017年11月9日(木)掲載

社会福祉法人「一麦会」が運営する就労継続支援A型事業所「ソーシャルファームもぎたて」(中原力哉代表・紀の川市平野)はこのほど、粉粒体機器メーカーの㈱西村機械製作所(西村元樹社長・大阪府八尾市)からパフ製造機を借り受け、α化米粉製造を開始しました。

加水した米を製造機内で一気に加熱し膨張させたものがポン菓子のような乾燥状態のパフ。これを粉砕したものをα(アルファ)化米粉といい、数%の割合で米粉に混ぜることで小麦粉の代替として使う米粉の保湿性などを高めることができます。

小麦アレルギーなどを避けるグルテンフリー食として小麦粉の代わりに米粉を使ったパンや麺類などが注目されています。しかし「時間がたつと硬くなる」など味や食感で難点とされていたことが、米粉にα化米粉を混ぜることで改善されおいしくなるのだとか。

同米パフ製造機で作った製品の評判は上々で「米粉パンなどにすると水の含み方がとてもよい」といった食品製造業者の声も上がっています。

西村機械製作所は昭和9年の創業。食品メーカーなどの粉粒機器製造や設備を手掛け、培ってきたノウハウを生かし農水省が米の消費拡大を目的とした事業に対して行う助成を得て完成させたのが米に特化したパフ製造機です。

試作品製作のために食品会社との提携を模索していたところソーシャルファームもぎたてとつながり、1号機となる米パフ製造機が同事業所に設置されることになりました。

中原代表は「従業員は今までの仕事が認められこの機会を頂いたことを喜んでいる。グルテンフリー食市場は拡大が予測される。そこに役割が得られてうれしいです」と話しました。

問い合わせはソーシャルファームもぎたて(TEL0736・75・4603)まで。